白井晟一の建築 IV 初期の建築
白井晟一研究所 著
白井昱磨(いくま)構成
5つのテーマで白井晟一の建築世界への新たなアプローチを開く資料の第4集。 原爆堂、善照寺までの作品を「初期の建築」として構成。ドイツ留学期前後から終戦に至る期間に接点をもった人々の言説、動向を通して、「初期の建築」の背景となった白井の歴史経験の性格を探る「白井晟一と原爆堂の背景」を解説として収録。
(収録されている建築)
歓帰荘/夕顔の家(嶋中山荘)/秋ノ宮村役場/浮雲(稲住温泉)/土筆居(巣鴨近藤邸)/小平の家/知宵亭/煥乎堂/アトリエNo.5/アトリエNo.6/試作小住宅/原爆堂計画/松井田町役場/雄勝町役場/善照寺
建築家。1905年京都生まれ。秋ノ宮村役場、松井田町役場、善照寺で高村光太郎賞、親和銀行本店で毎日芸術賞、芸術院賞などを受賞した20世紀日本の代表的建築家の一人。
ヒロシマ、ナガサキの悲劇の経験から生まれた「原爆堂計画」(1955)は核の文明に対する根源的な問いかけとして特筆される。他にノアビル、松濤美術館、石水館、呉羽の舎、虚白庵、昨雪軒などがよく知られる。
書、装丁にもすぐれた業績を遺し、エセー集に『無窓』(1979 筑摩書房、2010 晶文社)がある。1983年没。
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