クリシュナムルティ
いかにして神と出会うかJ・クリシュナムルティ 著
中川正生 訳
彼は、神、あるいは「神と呼ばれているもの」について、どのような理解をもっていたのだろうか?
クリシュナムルティは神について多くを語りたがらない。
何百という講話の中で語ったわずかなフレーズから、その概念の巨きさと深さと超越性が伝わってくる。
神は、彼の思想の根幹をなす不変のテーマでもあったのだ。
質問者・・・・・・神はあらゆるところにいるのか? クリシュナムルティ・・・・・・あなたは本当に神を見つけたいのか?
あなた方はいろいろ質問する、しかし、すぐにその熱が冷め、わたしの言葉に耳を貸さなくなる。
大人たちが、あなたたちにほとんど耳を貸そうとしないことに気付かないか?
彼らがそうしないのはなぜかと言えば、自分自身の考え、感情、満足や哀しみに強く捉えられてしまっているからだ・・・・・・
1895年インド生まれ。14歳のとき〈世界教師〉の器として神智学協会の指導者に見いだされ、後に〈星の教団〉の指導者となるが、1929年に「真理は組織化しえない」としてこれを解散。以後、講話と著作を通して人々の覚醒を促し続けた。1986年没。
1940年、長崎県生まれ。
1972年、法政大学大学院文学研究科博士課程単位修得中退、TBSブリタニカを経て翻訳に従事。
『人間観の諸類型』(共著、文化書房博文社、1978年)
K.M.セーン『ヒンドゥー教』(講談社現代新書、1999年)
J.パリンダー『神秘主義』(講談社学術文庫、2001年)ほか