うらら
大谷ます子著
斎藤昌子挿画
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ここに日本人の心のふるさとがある。山里の四季を風が渡る。土筆を摘み、蛍を追い、山姥に怯え、雪に遊ぶ童。これは、この国の片隅で無名の人々が紡いだつつましくも心温かな暮らしの記録であり、今日の日本が喪失したものは何かを問いかけてもいる。大正から昭和にかけて幼少期を伊予(愛媛県)の山懐で過ごした、著者の自伝的小説。
大正11年、北九州市の折尾に生まれ、愛媛県伊予市の山懐で成長。 愛媛県女子師範学校(現、愛媛大学教育学部)卒業。 現在、静岡県在住。