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うらら

大谷ます子

斎藤昌子挿画

カヴァー紋様/江戸千代紙「唐松松竹梅」(版権所有 いせ辰)

日本文学 小説 大谷ます子 2006年07月

ここに日本人の心のふるさとがある。
山里の四季を風が渡る。土筆を摘み、蛍を追い、山姥に怯え、雪に遊ぶ童。これは、この国の片隅で無名の人々が紡いだつつましくも心温かな暮らしの記録であり、今日の日本が喪失したものは何かを問いかけてもいる。大正から昭和にかけて幼少期を伊予(愛媛県)の山懐で過ごした、著者の自伝的小説。

大谷ます子(おおたに・ますこ)


大正11年、北九州市の折尾に生まれ、愛媛県伊予市の山懐で成長。
愛媛県女子師範学校(現、愛媛大学教育学部)卒業。
現在、静岡県在住。


  • 目次
  • 夜の波音
  • 伊予灘の春
  • いっくんさん
  • 赤いトランク
  • 糊(のり)つけ干(ほ)ーせ
  • 山の小さい家
  • 正月間近
  • はがため
  • 雪のころ
  • 豆撒き
  • ほうしこ
  • みじかい春
  • 菖蒲湯(しょうぶゆ)
  • やまんば
  • 赤い川蝦(かわえび)
  • 笹舟
  • 柳の木の虫
  • 七折峠(ななおれとうげ)の地蔵祭り
  • 鼠(ねずみ)の刺身
  • 松茸山
  • 秋の終わりが(分市(ぶいち))
  • お亥(い)の子さん
  • 山の道
  • 一理松
  • けんげの花
  • モミジ アカイ
  • むささび
  • 矢野先生
  • でこまわし
  • うらら
  • あとがき

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